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中小企業として働き方改革へ向き合う

2017年11月21日

今年も残すところ40日ほどとなりましたが、今年は、電通の過労死事件やクロネコヤマトの未払い残業代に象徴されるような「労働時間管理、残業時間の削減の問題」及びサービス業や飲食業等で特に深刻となっている「労働力不足」の問題の2つがクローズアップされました。

 

【労働時間の管理の厳格化、及び残業時間の削減について】

労働時間についての意識が希薄であったり残業が慢性化しているような職場においては、いきなり大幅に仕事のやり方を変えるのは現実的ではないと思いますが、かといってこれを放置しておくのは、経営者にとっても従業員にとっても決して良い状態とは言えません。

そこで以下のように、それぞれの立場で少しずつ意識を変えていくことで、より良い職場環境を実現して頂きたいと思います。

◆経営者-長時間労働の削減や効率的な働き方の推進を、本気のメッセージとして社内に発信する。

◆管理職-効率的な働き方をする部下の評価をあげる。

◆社員-時間を意識して仕事をする。残業は、決して褒められたものではないことを認識する。

 

【労働力不足の時代において、中小企業だからこそ出来る対応策】

現在、政府が推進している「働き方改革」には3つの柱「時間外労働の削減・非正規と正社員の格差是正・高齢者の就労促進」が設けられていますが、これらが推進されている背景には、国内の労働力不足があります。日本は少子高齢化が進むことにより、50年後の労働力人口は、現在に比べて6割程度になると予想されていますが、2017年の現在でも従業員の高齢化や20歳台、30歳台の労働者不足を感じている方は多いのではないでしょうか。

労働者が不足してくると、各企業での労働者の取り合い競争となり、中小企業も例外なくこの競争に巻き込まれていくことになります。そこでは、いわゆる「正規雇用労働者」だけではなく、アルバイトやパートタイマーなども十分に採用できないような事態が予想されます。

このような事態においては、「全員が同じような勤務形態で、長時間労働を前提とする働き方」から「限られた時間や人材で高い成果を生み出す働き方」へシフトしていくことが、中小企業が10年、20年、50年先まで経営を維持していくことにつながっていくと思われます。

多数の社員を抱える大きな組織では、明確な基準を伴った制度を作って運用しなければなりませんが、中小企業においては、従業員の個々の事情を考慮して柔軟な働き方を認めることも検討できるので、人材不足といわれる時代でも優秀な人材を採用する(又は長く働いてもらう)ことも可能です。

想定されるのは、子育てを終えた女性の活用、体力もやる気も十分な定年前後の方の活用、子育て中で短時間勤務を希望する方 などです。

近年は「多様な働き方」と言われるように、さまざまな勤務形態や生活とのバランスを選択する人が増えてきていますので、個々の事情に合わせ、このような働き方を取り入れていくことも、検討されてはいかがでしょうか。

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